あがた森魚の今週の日記より紹介してまいります
ファビオ・ハーゲル(そのつづき)
ゆうべは、ファビオ・ハーゲルのコンサートを観て
様々がフラッシュバックした。
なんだか故郷に帰ったような不思議さ。
ライブ後、JRで川口駅まで戻り
自転車(ちゃりんこ)で自宅まで帰ろうとして
いつもなら無心にこいで、帰宅だが、
昨夜は何故か自転車を押しながら帰った。ちゃりんこを。
ちゃりんこを押しながら、絶対みたいな郷愁が
僕を揺さぶるわけ。
ぶわんぶわんと。
ファビオ・ハーゲルありがとう。その演奏にありがとう。
でも2010年、ブエノスで、レコーディングして交流して、
東京で再会して「エンカント・ロッホ(赤い砂漠で)」も聴けて、
それで終演後、ファビオにも再会出来て、その周囲の人々の無邪気で謙虚な親しみ
に出会えて、その交流が出来たその瞬間は、興奮で一杯だったが、
川口まで帰ってきて、自転車押しながら、
さまざまが、ざわざわと、私のうちに起き上がる。
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1971年早春に、漫画「赤色エレジー」に勝手に主題歌をつくり、
その原作者、林静一さんに出会い、
林静一さんの全世界を吸収しようとした。
同時進行で、「赤色エレジー」の第2弾シングル盤
諸般ありてタイトル曲「乙女の儚夢」のシングルカット案も出され、
それでも何故だか、タンゴ曲「清怨夜曲」に決まる。
そして何故かその曲の最後に、ひとこと「すてきよ」って、緑魔子さんに入れてもらうことになる。
もちろんそれも、ちょうど40年前。